損失回避の法則とは?マーケティングで活用されている具体例を合わせて解説!
- 2022.08.13
- 法則
皆様、初めまして!人生を変える介護士です。今回は「損失回避の法則」について解説していきます。
なぜ、「損失回避の法則」をテーマについて選んだか理由を話しますとあるSMSでこの法則を面白く紹介がされていて、個人的に興味をもち学んでみました。この法則の活かし方では特にマーケティング業の仕事の人では仕事の幅が広がると感じたので皆さんにも伝えたいと思い、このテーマにいたしました。
今回は損失回避の法則についてと、マーケティングで活用されている具体例を3つ詳しく解説していきます。
損失回避の法則とは?
損失回避の法則とは、行動経済学の1つです。
損失回避の法則とは、人が利益と損失の二つから一つを選ぶ際に、利益を求める方よりも損失を避ける方を選ぶ心理的行動傾向のことを指します。人は利益に対するポジティブな感情よりも、損失を被った際の痛みをより感じやすいとされているためです。
別名:プロスペクト理論です。行動経済学者・心理学者であるダニエル・カーネマン氏と心理学者のエイモス・トベルスキー氏が「プロスペクト理論」を提唱しており、損失回避の法則もこの理論のひとつに含まれます。
プロスペクト理論とは?
プロスペクト理論とは、予想・把握出来ない危機的状況において人間がどのような行動・意思決定を行うのか行動経済学の一つです。 プロスペクトという言葉は「予想・期待」という意味です。 自分の選択の結果に得る利益や損失、確率が現在把握している情報の状況結果において、人がどのような意思決定を行うかをモデル化したものです。
1979年にダニエル・カーネマン氏とエイモス・トベルスキー氏によって提唱しています。カーネマン氏は2002年、ノーベル経済学賞を受賞しています。
プロスペクト理論の種類
プロスペクト理論には、大きく分けて2種類あります。「リスク回避型」・「損失回避型」の2種類でそれぞれ詳しく解説していきます。
1.リスク回避型
たとえば、以下の2つの選択肢がある場合にどちらを選択するでしょうか?
A:確実に無条件で100万円もらえる
B:コインを投げて表がでたら200万円もらえる。ただし、裏が出たらお金はもらえない
この場合、ほとんどの人はAを選択するでしょう。
しかし合理的に考えれば、Bを選択する方が高い利益を得られます。Aでは100万円が利益になる一方、Bは2分の1の確率で200万円が得られるからです。つまり、Bの方が100万円高い利益を得られる可能性があります。しかし、人は往々にして、このような合理的な判断ができません。
1円ももらえないリスクを避ける。リスクというギャンブルをしない選択が「リスクの回避型」と呼ばれています。
2.損失回避型
この種類が「損失回避の法則」と関係があります。
たとえば、以下の2つの選択肢がある場合にどちらを選択するでしょうか?
1:無条件で100万円減額され、負債の総額は100万円になる
2:コイントスで表が出れば全額免除になるが、裏なら負債総額は変わらない
この場合、ほとんどの人は2を選択するでしょう。
2の「損失回避型」では、1でも2でも-100万円が期待でき、1の「リスク回避型」のように確実なAが多いかと思えば、ギャンブル性のある「損失回避型」の2を選ぶ人が多くなります。
何故、ギャンブル性のある「損失回避型」の2を選ぶ人が多い理由は特に以下の理由です。
・錯乱状態になり、冷静な判断ができなくなるからです。
・身近にアドバイスくれる人がいない。
・日本人の気質が影響している。→内向的・平均思考な気質。
マーケティングで活用されている3つの具体例
1.期間限定割引キャンペーン。
ある限定期間だけ割引があります。その期間中に得られる利益を確実に確保したいという顧客心理に訴えかけたキャンペーンです。
2.全額返金キャンペーン。
仮に購入して使えなくても、全額返金保証があるので損失を回避できるという安心感を顧客に与えています。ビジネスを展開する側からすると、返品のリスクがありますが、日本は製品の返品率が低いこともあり、このキャンペーンが活用されている事が多いです。サプリやシャンプーなどの生活用品などを対象にしている企業が多いです。
3.ポイントサービスキャンペーン。
楽天やTSUTAYAなどさまざまな企業で展開されています。ポイントには、基本的に有効期限がついているケースがほとんどですが、これには「ポイントを失効して損をしたくない」という考えを顧客にもたせる狙いがあります。
損失回避の法則関連書籍
「損失回避の法則」について学べる本を紹介していきます。是非とも本選びの際にご参考下さい。
書籍名 |
基礎から応用までまるわかりー行動経済学入門 |
||||
作者 | 真壁 昭夫(著者) | ||||
出版社 | ダイヤモンド社 | ||||
ページ数 | 308ページ | ||||
値段(単行本) | 約1,980円(税込み) | ||||
発売日 | 2010/4/16 | ||||
Amazonカスタマーレビュー | 3,8(8/28現在) |
ちなみに、参考に目次を引用させていただくと、下記のような内容です。
【目次抜粋】
・第1章 「心」と出会った経済学──行動経済学は何を変えたのか?
1 経済学は、「どこで」現実に気がついたのか?
2 行動経済学で「何が」できるのか?
3 不合理な意思決定の源は脳にあり!──神経経済学入門
・第2章 なぜ合理的に決められないのか?──損失を恐れてダマされる心
1 「プロスペクト理論」──人間の「価値」の測り方を理論化する
2 認知的不協和──「明らかにおかしな選択肢」はなぜ選ばれるのか?
3 心理勘定──心の会計処理は矛盾だらけ
4 フレーミング効果とコントロール願望──私たちの決断は、なぜかくも「もろい」のか?
・第3章 直感はどこまで当てになるのか?──何度も同じワナにハマる心
1 ヒューリスティック──勘を信用しすぎる人間たち
2 初頭効果と代表性バイアス──情報の受け取り方ですべてが変わる
3 私たちは、自ら進んで確率にだまされる
・第4章 行動経済学はどこまで応用できるのか?──市場分析から政策提言まで
1 市場のダイナミクスを行動経済学で解く!
2 ケースで学ぶ、行動ファイナンスとその応用
3 デフレは止められるのか?──政策実行のツールとしての行動経済学
まとめ
行動経済学の1つで「プロスペクト理論」の1つでもあります。
損失回避の法則とは、人が利益と損失の二つから一つを選ぶ際に、利益を求める方よりも損失を避ける方を選ぶ心理的行動傾向です。
マーケティングで活用できるので是非とも活用してみてください。
今回はいかがだったでしょうか。
今回は「損失回避の法則とは?」「プロスペクト理論とは?」「プロスペクト理論の種類」「マーケティングで活用されている3つの具体例」「損失回避の法則関連書籍」「まとめ」の順番で解説してきました。
今回、最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
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